タウンプレスよみうり

読売センター幸手が隔週で発行している地域ミニコミ紙「タウンプレスよみうり」の内容をご紹介

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友達の輪705号(2025年8月3日発行) 
日本語教室 日本語講師 土屋 美佳さんへ

【本紙】 ご出身はどちらになりますか?日本に来たのはいつ頃ですか?

【土屋】(敬称略) インドネシアのバンドンです。日本に行ってみたいと思っていたので、インドネシアの大学では日本語学科に在籍していました。日本に初めて来たのは1994年で、大学生のとき東南アジア青年の船に参加してやってきました。青年の船には国の代表として乗ることになるので、色々な試験があって大変だったのを覚えています。訪問する国は毎年変わるのですが、私の場合はマレーシアからスタートしてシンガポール、インドネシア、タイ、ブルネイ、フィリピン、日本の7カ国を訪問しました。初めての日本でしたが、それまで青年の船で訪問してきた国とは全く違って、見るものすべてが新しくて斬新で非常に面白かったです。船の中は、各国の代表者達と生活を共にする中で、それぞれの国の紹介や討論を行い、互いに理解し、友好を深め、国際視野を広げます。船で訪問した国で実際にホームステイをしたり、様々な施設を訪問しました。ボランティアなどを通じて社会貢献を行い、地元の方々と交流も深めました。この経験は、私にとって貴重で一生忘れられない良い思い出です。今でも、その同期の参加者達とSNSを通して連絡しあったり、会ったり、同窓会を開いたりと、絆が続いています。

【本紙】 また日本に来ようと思ったのはなぜですか?

運命の出会い友達の輪写真

【土屋】 主人が日本人で、彼と結婚することになったからです。主人はインドネシア語を専攻していて私の大学に留学したのです。私の大学では留学生自体はそんなに珍しくはなく、他の大学との交流も盛んで、たくさんの日本人も来ていました。大学で出会って主人が日本に帰ったあとは2年くらいメールや電話で連絡を取り合っていました。そして結婚しましたが、最初の頃は主人の仕事の関係でインドネシアに住んでいました。長女が小学校に入る前までインドネシアで暮らしました。

【本紙】 幸手にやってきたのは?

【土屋】  最初から幸手ではなく、主人の仕事の関係で色々なところを転々としました。最初は主人の実家のある千葉に1年間程、次に福島に3年間。そして、埼玉にやってきて加須、幸手となりました。幸手を選んだのは主人の両親が幸手に土地を持っていたからというのもありましたね。

【本紙】 日本語教室はどれくらいやられているのですか?

【土屋】 2年位になります。きっかけは日本語検定1級に合格したかったのです。幸手に来る前の加須でも、日本語の勉強はかなりやっていました。それで、幸手に越してからも日本語教室に通うようになって、1級に合格することが出来ました。加須の先生にも幸手の先生にもとてもお世話になりました。現在、私は埼玉県多文化共生キーパーソンとして、日本語教室で活動しています。このキーパーソン知事から委嘱を受け、外国人住民と県や市町村などとの橋渡しの役割を担っています。地域の多文化共生を推進するため、行政情報などを外国人住民に提供したり生活相談にも応じています。

【本紙】 ご趣味も豊富なようですね。

写真や楽器演奏友達の輪写真

【土屋】 写真を撮るのが好きです。日本は四季がありますので、日々風景が様変わりしますし、また公園も非常に綺麗です。チューリップ、桜、紅葉、などなど移り変わりが綺麗で見ていて飽きません。最初にキャノンの一眼レフカメラを買ったのですが、使い方が分からないところがありました。そこで、東銀座で開設されているキャノンの講習会に参加して講習を受けたほどです。でも、今は360度カメラに夢中になっています。他にも音楽が好きです。ヴァイオリンを習っていた時期もあります。いま夢中になっているのは、ピアノとギターと、最近になってウクレレも始めました。ピアノは、元々は自分の子どもが習っていたのと、学童保育の仕事を始める時に必要になると思い勉強しました。ピアノの先生からは「どこかで演奏会やる?」と言われたりしましたが、人前で演奏するのが恥ずかしいのです。たまに幸手駅にあるピアノを弾くことがありますが、譜面がないと頭が真っ白になって音符が飛んじゃいますね。最初は、ブルグミュラーやハノンの基礎から勉強を始め、今はショパンの「革命」を練習しています。NHKで「3ヶ月でマスターするピアノ」という番組を見ていましたが、3ヶ月では無理ですね。(笑)指の動きも複雑で、いま一生懸命練習している最中です。

【本紙】 誰からか教わったのですか?

【土屋】 ギターとヴァイオリンは学生のときに友達から教えてもらいました。その友達はYAMAHAの先生でした。良い人に巡り合えて、良い人に教えてもらえたと感謝しています。ピアノも元々は子供の為に弾けるようになりたかったのですが、子供は興味を示してくれず、今では自分の為に弾くようになっています。

【本紙】 さらにやってみたいことはありますか?

【土屋】 インドネシア語、英語、日本語と今は喋れますが、他の国の言葉も勉強したいと思います。主人が台湾が好きで、時々台湾旅行に行きます。そこで言葉が通じなくて、グーグル翻訳するのですが、翻訳が遅いので自分の中でストレスになってしまったことがあります。そうならないように中国語を勉強しようと思っています。

【本紙】 読者へインドネシアの魅力をお話いただけますか?

インドネシアの魅力

【土屋】 インドネシアは文化や民族が色々とあって、地域によって言葉も変わってきます。大きな括りで言えばインドネシア語ですが、場所によっては全く通じないことも珍しくありません。日本で言う方言のようなものを想像してもらえればいいと思います。例えば、私がスマトラに行ったとしたら、同じインドネシア語でも私は聞き取れる自信はないくらいに違ってきます。ジャワ島のバンドンという都市があります。山に囲まれたところですが、そんなに暑くもないのです。インドネシアというと、暑いというイメージを抱く方も多いと思いますが、実際はそうでもありません。私はバンドン出身で、住んでいたところはそれほど暑くもなく、26℃~27℃くらいの地域でした。インドネシアで有名な観光地は、バリ島や世界遺産にもなっているボロブドゥール寺院などです。他の島には行ったことがないので詳しくありませんが、言葉や文化の違いを肌で感じることは出来ますので、楽しんでいただければと思います。バンドンは観光地でもありますので、自然が多く食べ物がスパイシーです。また、スラウェシ島の高価なコーヒーで「コピ・ルアック」というコーヒー豆があります。ジャコウ・ネコの体内で発酵して、未消化の糞から採れるコーヒー豆です。ここだけ聞くと飲みたくないと思ってしまいますが、独特な風味が味わえる高級なコーヒーです。

【本紙】 コピ・ルアックは聞いたことがあります。機会があればインドネシアに行ってみたいと思いました。では、お友達をご紹介ください。

【土屋】 いつもお世話になっているピアノの吉田優香先生をご紹介いたします。

【本紙】 ありがとうございました。これからも、国際交流の輪を広げていただきたいですね。(土屋さんはとても明るい方で、コミュニケーション力も豊かで日本語も上手な方でした。)